泳げ!カンボジアの負け犬たち!

半年が過ぎて想うことー”あたりまえ”じゃない毎日ー

time 2016/07/04

半年が過ぎて想うことー”あたりまえ”じゃない毎日ー

ご無沙汰しております。
カンボジア青年海外協力隊のサキです。

前回の投稿を読んでくださった方から沢山のお祝いの言葉を頂きました。
ありがとうございます。本当に嬉しくてたまりません。
ただ、前回の結果は彼らの努力の結晶以外の何物でもありません。
本当に彼らはよく頑張りました!
だけど、ここが終着点ではなく、まだまだやっとスタート地点。
これからまたどんどんエンジンかけていきますよー!!

さて、今日は大会後から最近までの出来事をまとめて書いてみようかと思います。

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オフシーズン突入 振り返りミーティング

大会後は練習のプラン的にひと段落ついたところで、比較的のんびりと過ごしていました。
これまでの活動を振り返ったり、これからどうしていこうかと考えてみたり。

うまくいったこと、いかなかったこと、私自身が振り返ることはもちろん、選手たちにもフィードバックする習慣をつけてもらおうと、大会があった翌週にミーティングを開きました。

内容は、
1.試合のフィードバックおよびこれまでの練習計画
2.今後の練習計画
3.どうやったら速く泳げる?

これ、かなり専門用語が出てくる上に、練習計画とか細かいところまで理解してほしかったので、
英語が流暢なカウンターパートに通訳をお願いして、全部英語で話しました。
普段のコミュニケーションを取る分にはクメール語は必須だけど、
言語自体の語彙数が圧倒的に英語や日本語より少ないから、どうしても伝えたい表現が非ネイティブには見つけられない。。。
カウンターパートも通訳しながら”英語ではわかるんだけどクマエでなんていうんだ…”って苦戦してましたw
だけど、その表現に似た単語や比喩を使って、うまく子供たちに伝えてくれました。ありがとう!

このミーティング内容、ナショナルチームの選手には、この辺も全部理解した上でこれからトレーニングに励んでもらいたい、っていう思いがあって話したけど、、私のチームの選手たちにはちょっと難しい話もあったかな。(ナショナルチームの選手には、今後もし指導者になったときにも参考にしてほしいと思ったのも狙いでした)
だから、私のクラスの選手には、”わあーこんなに泳いできたんだ!だからベスト出たんだー!”ってくらいに思ってくれてればOKかな、と。笑

実はこのミーティング、一番のターゲットは、私のクラスの選手でもナショナルチームの選手でもなく、通訳を頼んだカウンターパートでした。

私の活動の場合、カウンターパートはナショナルチーム、私はユースチーム、っていうかんじで、完全に活動内容が別々で、
”私はこんな風に考えてるよ、こんな計画を立ててこうやって強化していくよ”
っていう具体的な指導案を共有したことはほとんどありませんでした

だから、この機会を使って、いつも私がパソコンに向かってカタカタ打ち込んでる練習総距離のデータを見せたり、
カテゴリ別の練習強度を示したグラフを見せたり、原稿作りにもけっこうこだわりました。

通訳をする=完全に理解しないといけない

この作戦はかなりうまくいったようで(その場では、ね)
カウンターパート、かなり食いついて質問してきてくれました。
ちょっとでも刺激になってればいいなぁ~。

BLS講習

大会翌週の土曜日。
プノンペンの先輩隊員の恵美さんと、Sunrise Japan Hospitalのスタッフさんのご協力の元、
水泳連盟の指導者および選手を対象にBLS講習(一次救命処置講習)を開催して頂きました。

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この講習の数日前に、地方のプールで水難事故があったばかりでした。(一命はとりとめました)
こういった事故の現場に遭遇する可能性が高い彼らにとって、こういった勉強は必須。
いつもとは違う、真剣なまなざしで、一生懸命先生の話に耳を傾けていました。

はじめての任国内旅行!

BLS講習も無事に終わり、祝日もあって練習がお休みに。
このお休みをつかって、ずっと行きたかったシアヌークビルに旅行に行ってきました!!

シアヌークビルは、プノンペンからバスで約5時間の場所にある、カンボジアのリゾート地。
きれいな海がある町です!

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今回は船で1時間ほど離れた場所にあるロンサレム島という、静かな島へ遊びにいきました♪

…が、しかし。
雨季のため波は高く、水も濁ってる。。。

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でもやっぱりどこに行っても水が、海が大好きな私にとって、シアヌークビルは天国でした!!
絶対またいくぞ(^^♪

報告会&261送別会、お見送り

その翌週は3か月に1度の中間帰国報告会。
27年度1次隊のみなさんと、26年度1次隊のみなさんの発表でした。
26-1の先輩方は帰国直前で、任地を引き上げてきてからの報告会で、
この2年間の思い出や生徒やカウンターパートへ対する想いなど、
込み上げてくるものがたくさんあったことでしょう。。。
涙ぐみながら話す先輩方の姿につられて泣きそうでした。

金曜日の夜は送別会。
いつも歌や楽器演奏など、たくさんの出し物をしてくれた261のみなさん。
現職参加の方も含めると17人という大人数で、とても活気のある隊員さんばかりだったので、
なんだかとてもさみしく感じました。

そして29日の水曜日。
10名の先輩方のお見送りのために、空港まで行ってきました。
一緒に過ごした期間は短かったけど、本当に優しくして、尊敬できる方ばかりでした。

特に、同任地のえみさんには、しょっちゅう美味しい手料理を作って頂いたり、一緒にビールを飲んだり、妹のように沢山可愛がって頂きました。
心強いお姉さんがいなくなってしまい、本当に寂しいですが、『じゃっ!また日本で!』と、サラッとエスカレーターを登っていかれたので、なんだかまたすぐに会えそうな気がしました。笑

自分は二年後、どんな思いでここにいるんだろう…。
大好きな選手たちと離れるとき、どんな話をして、どんな顔でバイバイするんだろう…。

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そんなことを考えたら、涙があふれそうになって。

 

 

………いや、まだあと1年7ヵ月あるやん。
長いやん。笑

なんてノリ突っ込みを自分の中でしながら、笑
お見送り隊員とともにドミトリーへ戻り、
そしてみんなそれぞれの任地へと帰っていきました~。

半年経って気づいたこと

そう、それは

”あ、ここ、カンボジアか” ってこと。

こっちに来て3ヵ月が過ぎて、こっちの生活にも慣れてきて、物事に対してあまり新鮮味を感じられなくなったとき。
今まで気にならなかった部分が見えてきて、”日本帰りてぇ~”って思うことが増えて。
大会前がまさにそれ。活動も意味わからんくらい忙しいし、なんかうまくいかないことばっかだし、体調も崩すし、、、。

で、大会終わって、一気に肩の荷がおりて、ふっと楽になって。
気になってたことも気にならなくなって、受け入れられるようになって。

そして、おだや~かに日々が過ぎて行って。
もうずっと前にカンボジアに来たような感覚。

…そこでふと気が付く。
朝職場まで自転車を漕いでいるとき。
買い物をしているとき。
選手と話しているとき。

あ、ここ、日本じゃないんだ。って。

日本じゃ考えられないようなぐちゃぐちゃな道路も、
買い物で使うお金が円じゃなくてドルとリエルだってことも、
いつもの何気ない会話が日本語じゃなくてクメール語だということも、
全部、もう、”あたりまえ” のような感覚で。
全部、もう、”日常” になっていて。

ふとした瞬間に、
自分がカンボジアにいることに気が付いて。

あぁ、これって、全然あたりまえのことじゃないんだよなぁって。

大好きなかわいい選手たちに出会えたこと
カンボジアのことをこんなに大好きになれたこと

そして
こんな経験ができている私は果報者なんだっていうこと
支えてくれる人が数え切れないほどいるから、いま私はここに立っていられるんだってこと

奇跡・運命・感謝。
これからも一日一日を大切に、前に進んでいきたいな。

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プロフィール

生山咲

生山咲

1992年7月7日生まれ 母の影響でベビースイミングから水泳を始め、大学卒業まで22年間競技生活を続ける。 大学水泳部では女子主将を務め、2014年9月の日本学生選手権を持って現役引退。 2015年3月に東海大学教養学部国際学科を卒業し、平成27年度3次隊でJICA青年海外協力隊としてカンボジアに水泳隊員として派遣される。KHMER Swimming Federation(カンボジア水泳連盟)に配属され、ナショナルチーム及びユースチームの選手を指導中。



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