泳げ!カンボジアの負け犬たち!

【カンボジア水泳連盟 選手紹介】メコン川から世界へ羽ばたいたチームリーダー

time 2018/07/05

【カンボジア水泳連盟 選手紹介】メコン川から世界へ羽ばたいたチームリーダー

カンボジア水泳連盟 トップチームの選手紹介を始めます!

 

記念すべきトップバッターは…
真面目で一生懸命なチームリーダー、
トゥン チャントール (27)

 

 

 

みんなからは”ボーン トール” (トールおにいちゃん)
と呼ばれています。

 

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メコン川出身スイマーのシンデレラストーリー

家庭が貧しく、学校も途中で辞めて、家の手伝いをして過ごした幼少時代。
そのため、英語はもちろん、クメール語の読み書きもあまりできません。

 

そんな彼が水泳を始めたのはつい6年前、21歳のときのこと。
コンポンチャム州のメコン川で遊んでいたところ、声を掛けられ、首都プノンペンでの大会に出ることに。

川で練習をし、初めてみるスイミングプールで初めての大会。
なんと、表彰台に乗ってしまいました。笑

 

当時の水泳連盟会長にスカウトされ、プノンペンに引っ越し、ナショナルチームとして活躍することになりました。

 

そして、プノンペンで今の奥さんに出会い、2年前に結婚、去年には一児のパパになりました。

カンボジア国旗を背負い、世界へ

真面目で一生懸命で、誰もが認める努力家のトール。
その努力が認められ、昨年7月にハンガリー・ブタペストで開催された世界水泳のカンボジア代表選手に選出されました。

その時の彼の50mバタフライのレースは、1年経った今でも脳裏に焼き付いているベストレースです。

 

それまでの自己ベストは28秒9。
自由形専門の選手なので、あまりバタフライの練習はしていなかったのですが、なんと1秒5も自己ベストを更新し、27秒45という素晴らしい記録を樹立しました!
本当にびっくりして腰抜けました。笑
大舞台でびびらず、堂々と泳ぐ姿が本当に誇らしかったです。

 

 

『自分がこんな世界一の舞台に立つなんて、全く想像出来なかった。他国の選手たちのように、もっと速くなりたいから、カンボジアに戻ってから今まで以上に練習頑張ります。』

 

と、なんとも彼らしいコメントを残し、彼の初めての世界水泳は幕を閉じました。

”やりたいなら続けよう” 家族の支えの元、新たなステップへ

あれから1年。

 

昨年のオフシーズンには家庭の仕事が忙しく、
2017年いっぱいで選手をやめるとの相談も受けました。

さらに彼は、
”ニャックルーが日本帰っちゃうなら俺水泳辞める” と言ってきたのです。

彼のシンデレラストーリーは、日本のメディアにも取り上げて頂いたおかげで、沢山の日本人の方々の耳に入りました。
そして、カンボジア人だけではなく、多くの日本人にも勇気と希望をもたらしました。

 

私も、その一人でした。
彼の努力と才能は、このカンボジア水泳界を変革する大きな力となると、確信していました。

だからこそ、不当な理由で辞めさせるわけにはいかなかった。

 

”やりたいなら、続けようよ。まだ君は強くなる。”

 

それしか言えなかったけど、彼の心には響いてくれたようで。

結果、奥さんをはじめとする家族全員の協力の元、
今年2月に彼は再びナショナルチーム入りを果たし、今シーズンも現役続行となりました。

 

 


”また一緒に頑張ろう”

今年4月、彼とそんな話ができて、心の底から嬉しかったです。

 

2018年8月
彼はまた、カンボジア国旗を背負い、アジア大会へと向かいます。

無限の可能性を秘めた27歳、水泳初心者。
彼の挑戦はまだまだ始まったばかりです!

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プロフィール

生山咲

生山咲

1992年7月7日生まれ 母の影響でベビースイミングから水泳を始め、大学卒業まで22年間競技生活を続ける。 大学水泳部では女子主将を務め、2014年9月の日本学生選手権を持って現役引退。 2015年3月に東海大学教養学部国際学科を卒業し、平成27年度3次隊でJICA青年海外協力隊としてカンボジアに水泳隊員として派遣される。KHMER Swimming Federation(カンボジア水泳連盟)に配属され、ナショナルチーム及びユースチームの選手を指導中。



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